ヤ行

薬石の言

その昔、中国からきた薬売りが、「万病の秘薬」と称し路上販売をした。その薬は石のように硬い薬で、乾燥した動物の肝だった。しかし、町の人々はその薬のあまりの固さに、「これは本当の石なのではないか?」と疑い始め、終いには番屋に突き出される。下町同心の計らいで「実際に飲めたら許してやる」と言われ、「では、飲んでしんぜましょう」と飲み込もうとしたが、石のように硬い薬は薬売りですら飲み込めず、吐き出してしまった。結果、町騒がせた罪として百叩きの刑に処されたのだった。このコトワザは、「自分でもできない事を他人に勧めるな」という意味を持つ。


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闇夜の錦

昔、昼はみすぼらしい格好をしている奉公人が、夜になり寝静まった頃に奉公先のタンスを漁り錦を着て楽しんでいた。次第にその行動はエスカレートし、周りの奉公人と錦を見せびらかすようになる。コレが昼と夜とでは衣装が違う歌舞伎町のニューハーフさんを言うようになる。


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行きがけの駄賃

昔、母からのお使いの途中に、駄菓子屋で寄り道をしていると、あまりの空腹に御菓子を食べてしまった。フッと我に帰った少年は、怖くなって逃走。家に帰るとお使いの駄賃を貰うが、直ぐに駄菓子屋から電話が掛かって来て、犯行がばれる。結果として、お駄賃は取り上げられ、大目玉を貰ったそうな。
この諺は"お駄賃"と駄菓子屋の"賃金"を掛けたもので「世の中金が絡むと、ろくな事がない」という意味になる。


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羊頭を掛けて狗肉を売る

狗(犬)肉を500g買ってくれた人には、羊の肉が当たる懸賞のチャンスがあるという、商売上手の事を云う。
転じて、「商売はアイデア勝負」という意味を持つ。

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