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投稿者:ヤウジロウ氏
最近アイドルの肩書きとしてよく付けられるもの、それは「癒し系」ではないだろうか。そして「癒し系アイドル」と付けられたアイドルは爆発的に売れるのである。そもそも癒し系とは、他人が見て心を癒される部類に属するという事である。そこに人や物を当て嵌め、「癒し系」と呼ぶ。
もちろん癒し系と呼ばれるものはアイドルばかりではない。キャラクターにも癒し系は現れる。今はそのブームが過ぎ去ってしまったが、一時爆発的に売れていた「たれぱんだ」というキャラクターがいた。このキャラクター、一言でいえば潰れたパンダがグッタリとしている様を描いたもので、文字通り垂れているパンダなのである。
この「たれぱんだ」はその可愛さと、見ていると癒されるという事からグッズが飛ぶように売れた。そもそも人はどのような現状において「癒し」感じるのであろうか。
人が癒しを感じる時は、幸福感をもたらす快楽ホルモンが分泌されている時である。この快楽ホルモンが分泌される時は、主にリラックスできる環境にいる時となる。つまり、「たれぱんだ」を見た人はリラックスしている事になる。では何故リラックスできるのか。それは「たれぱんだ」を見た時、グデッっとした姿は、自分もそんな風にノンビリとゴロゴロしたいという願望を見出す。そして何よりも重要なのが、その顔である離れた目、潰れた顔である。饅頭を潰したような顔の一番遠い場所に小さな目が付いている。人間という生き物は、様々な表情を現すことのできる動物であり、且つその表情を読み取り、相手の心を知ることのできる動物である。
つまり、「たれぱんだ」の離れた目、潰れた顔から「情けなさ」を読み取り、自己よりも弱者と判断し、自己の有意条件を確信し「癒し」を感じるのである。そう、人間の感じる「癒し」とは、自己よりも劣った物を見た時に感じる優越感に似た安心感からくる誤認感情なのである。
そう考えれば、癒し系アイドルと呼ばれたアイドルは、皆バカッポイではないか。クイズ番組に出演すれば簡単な問題も答えらず、トーク番組では盛り上がるトークができないばかりか、司会者とすら噛み合っていない。
これらを考えると、「癒し系アイドル」と呼ばれるアイドルは、ただ外見が可愛いと思われるだけの集団であり中味が入っていない。それを見た人々は「自分よりもバカな人間が居り、顔だけで世の中渡っていける」という安心感がオートで働き、それを誤認感情する事で「癒し」を感じるのだ。
つまり、友達で「君は癒し系だね」という会話は誉め言葉ではなく、「お前は顔は可愛が、バカ丸出しだな」といっているのと同じ事。その証拠として、一般論で可愛い部類に残念ながら落選してしまった人で、且つ知識も追いついていない方は、癒し系アイドルを見ても全然癒されない。それは、自分が癒し系アイドルに勝る部分が一つもない上に、「同レベルの知能のくせに顔だけで売れやがって」という皮肉感情を感じてしまう為で、全く癒される事は無い。
もちろん癒しを感じるのには、癒し系アイドルに至っては「可愛さ」を感じるのはもちんであり、可愛さの基準は千差万別なので、一概にそうとは言えないのであしからず。
さて、ここからが本題だが、「真の癒し系」になる為にできる事がある。それは、流石にアイドル級に可愛い子はそのまま癒し系アイドルとしてデビューし、各雑誌などでチヤホヤされ、且つプロダクションが猛烈プッシュをする物だから、下手糞な上に意味の分からない歌とか唄わされ、次の癒し系アイドルが誕生した途端人気が減少し、最後は消えてなくなる運命を辿ればいい。
しかしそんな見え透いた末路を辿りたくは無いものだ。そこで「真の癒し系」を目指すのだが、真の癒し系は「癒し系アイドル」に足りない部分を補えば良いだけの話である。
素人なので可愛さはそこそこ、賢さはそこそこ。これそこ真の癒し系では無いだろうか。いや、癒し系は安心感の誤認感情であるので、ここでは「和み系」と呼ぶ事にしよう。
この「和み系」は内と外が基準よりも高い位にいる為、必然と人気が上がる。もちろん知能の他にも性格などの問題もクリアした上での話である。大体この様な「和み系」は学校であれば人気上位の生徒に入り、下級生からは「憧れの先輩」などと呼ばれるのである。
が、この和み系に入れる人材は一握りほどの事だろう。それよりも、容姿で笑いが取れたりする人材の方が多いのが現状である。しかし、そんな容姿に自信の無い方は安心して欲しい。冒頭で述べた「たれぱんだ」の様に、癒し系の外見特徴として、潰れ顔、離れた目が特徴なのである。つまり、「嗚呼、目が離れてて嫌だ」と思い悩んでいる貴方、癒し系として自身をもちなさい。潰れ顔で嫌だと思っている人、今は潰れ顔が可愛いと思われる時代なのです。全面的にその潰れ顔をアピールしていきましょう。また、逆に目が近すぎるという人、キャラクターの表情の話を思い出してください。目が離れると「癒し系」になり、目が近くなると「可愛い系」になるのです。
ハローキティーやマイメロディ等の愛くるしいキャラクターを数々生み出したサンリオを見るとよく分かる。サンリオは時代の流れ沿ってキャラクターの表情を微妙に変えているのだ。「癒し系」ブームが到来する前は「可愛い系」がブームであった。この可愛い系は目を近くすることで表現されている。しかし、その後の癒し系到来により、同じキャラの目が離され、マヌケ顔になっているのだ。昔と今のキティーの顔を見比べて見れば一目瞭然なのである。
つまり、目が近くて嫌だという人は、一昔の「可愛い系」だと思えばいい。またブームは必ず一周し帰ってくる事で有名である。つまり、この「癒し系」ブームの過ぎ去った後が時代なのである。顔が半漁人みたいで目もギョロギョロしていて嫌だという人も、サンリオのハンギョドンだと思えば可愛さが見出せる筈である。
外見に自身の無い「癒し系」の人は、もっと自分に自身を持つべきである。そもそもTVで外見重視の癒し系を売りすぎなのである。これからの時代は、外見よりも内面で勝負できるアイドルを出すべきなのである。また逆に外見重視の「癒し系」で売っている人が居たら忠告してあげよう。「ブームが終わってしまえば、君はただの恥さらし」だと。
この先「真の癒し系」ブームが到来した時、吉本新喜劇の山田花子は次世代癒し系アイドルとして売り出すべきだったのではないだろうかと思ってみたりする。
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